Inode(アイノード)は、レンタルサーバーを契約している方なら知っておくべき重要なデータ構造です。
ある日突然、ファイルやフォルダを作成できなくなるかもしれません。
これはInode数が限界に達したことで起こります。
(Inodeはデータ容量やデータベース量とは異なります。)
「知らないうちにInodeが限界に達していた」ということが無いように、事前に把握して適切にファイルとフォルダを管理していきましょう。
ファイル・フォルダ数が多いとどうなる?
ファイルシステムにおけるInodeは、ファイルやフォルダ(ディレクトリ)のメタデータを保持する重要なデータ構造です。
各Inodeは、ファイルの所有者、アクセス権限、サイズ、作成日時などの情報を含んでいます。フォルダ数が多くなると、それに比例してInodeの消費も増えます。
例えば、画像1枚をアップロードすると、Inode数も1つ増えていきます。
Inodeが不足すると、新しいファイルやフォルダを作成できなくなるため、システムの正常な運用に支障をきたす可能性があります。
Inodeの調べ方
調べ方は2つ通りあります。
- レンタルサーバーの管理画面で調べる
- ターミナルやコマンドラインツールなどでSSHアクセスして調べる
レンタルサーバーの管理画面で調べる
この方法が一番簡単に調べることができます。
レンタルサーバーの管理画面から詳細を調べていきます。
例えば、ロリポップ!レンタルサーバーであれば以下で確認できます。
ユーザー専用ページ > ディスク使用量 > ファイル・フォルダ数
例えば、Hostingerであれば以下で確認できます。
ダッシュボード > ファイルズ > ファイルマネージャー > Inodes
以上のように調べることができます。
例えば、次のように現在のファイル・フォルダ数の合計と限界値が確認できます。
Inodeの表示例: 200,000(現在) / 300,000(限界値)
ターミナルやコマンドラインツールなどでSSHアクセスして調べる
Inodeの使用状況を確認するには、ターミナルやコマンドラインツールを使いSSHでアクセスします。
例えば、Linuxシステムではdf -i
コマンドを実行することで、各ファイルシステムのInode使用数と使用率を確認できます。
$ df -i
このコマンドは、利用可能なInodeの総数、使用中のInodeの数、利用可能なInodeの割合を表示します。
対策方法
ファイルとフォルダ数が限界に達してしまうと、それ以上作成できなくなってしまいます。
ブログの更新や画像の保存などの作業が出来なくなります。
そうならないように画像や空のフォルダなどを削除するようにしてください。
Inode不足に対する対策としては、以下の方法が考えられます。
- 不要なファイルやフォルダの削除:定期的にシステムをクリーンアップし、不要なデータを削除することでInodeを解放します。
- アーカイブの利用:複数のファイルを一つのアーカイブファイルにまとめることで、使用するInodeの数を減らすことができます。
- ファイルシステムの再構築:新しいファイルシステムを作成し、より多くのInodeを割り当てることも一つの解決策です。
- プランのアップグレード:現在契約しているプランよりも上位のプランにアップグレードすることで解決できる場合があります。
この中ですぐに出来る対策は、不要なファイルとフォルダを削除することです。更新しなくなったブログや記事中で使っていない画像や動画などを削除します。
また、一つのフォルダ内に不要なファイルやバックアップしておきたい画像などをまとめて入れておき、ZIPファイルで圧縮しておくと1つのファイルという扱いに変わります。
Inodeの管理は、システムの健全性を維持する上で非常に重要です。
適切な監視と管理により、システムのパフォーマンスを最適化し、予期せぬエラーを防ぐことができます。
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